10/5 全校朝礼(校長講話)

公開日 2020年10月05日(Mon)

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 おはようございます。私の好きな秋がやってきました。皆さんはどのように過ごしているでしょうか。今日の全校朝礼も,新型コロナウイルスの影響もあり,放送室から,皆さんに届けます。

 私たちは,物事を考えたり,人に説明したりするときに,いろいろな工夫をしています。今日は,3で考える”を紹介します。

 ある本で,「ポイント3つ」の利点というものを見ました。

  ① 論点を3つに分解またはまとめるとそこに論理が表れる。

  ② 3つにして優先度を付けるとタイムマネジメントになる。

  ③ これらによって,コミュニケーションで説得力が増す。

というものです。確かに,2個では物足りない,5個では多すぎるような気がします。3個だと少し頑張れば,考えられそうです。

 と思って考えると,田中角栄という元総理大臣は,「初めに結論を。そして理由は3つまで。この世に3つでまとめきれない大事はない。」と言いました。また,トヨタ自動車は,「問題を発見したら,なぜを5回繰り返す」そうです。回数はいろいろありますが,要するに,「きりを付ける」という発想だと思います。浅すぎること,また,際限のない状態を避けるという工夫だと思います。

 伊集院高校は,3学年,3学期です。3は,「スタート」と「まとめ」,そして「その間」の3つに分けることができます。

 飛行機を例にして考えてみましょう。飛行機は離陸と着陸とが大変と言われていますが,飛行機の目的は、速く遠くに行くことです。そのために大事な事は離陸と着陸の間を巡航速度でできる限り安定して進むことです。滑走路の方向は決まっていますが、飛び立った後の針路は自分で決めないといけません。その間には、乱気流があったり、雲があったりします。それに対応しながら目的地に向かって針路を取るのです。離陸=スタート、その間、着陸=まとめ,それぞれ意味がありますが、飛行機と同じく,高校の1年間、3年間で、とても遠くに行けます。成長すると言い換えてもいいでしょう。方向がまだ決まってないよと言う人もいるかもしれません。でも、巡航速度で稼いだベクトルは、高校でいえば、勉強したこと、練習したことは、ベクトルの起点と方向を変えれば、どこでも必ず使えます。

 と言うことで、2年生の皆さんは,今の状況をどのように感じていますか。「3」または,「3かける3の9」で考えると,皆さんは今ど真ん中にいるのです。2年生の2学期は,高校生活ど真ん中です。単なる何かの「間」ではありません,とても大事な「間」です。何やら手ごたえがないと思っているかもしれませんが,高校に慣れて,巡航速度に入っているということです。何気ない日常がとても大切なものなのです。たまにある乱気流に耐え,雲を避けて,大いに前に進んでください。

 1年生は,1年間の中の,2学期を大切にしてください。そして,2年生の2学期をめざしてください。

 3年生は,これまでの成果を信じて,そして,3年生の2学期も成果を出して,着陸地点に向かって,進んでください。

 今日は、3で考えるということ、学校は3つに分けて考えることができるということ、そして2年生は今最も豊かな真ん中の時期にいるということを話しました。何かの参考になれば幸いです。